
個人事業主になったけど事業用口座とプライベート口座は分けないでもいいかな?

弁護士で個人事業主の僕が、実際に事業用口座をどう使い分けるといいのか解説します。
事業用口座とプライベート口座は絶対に使い分けるべき!
事業用口座とプライベート口座を分けないでも、個人事業主はできるし、違法って訳ではありません。
それでも、事業用口座とプライベート口座を分けた方が良いのは次の3つの理由です。
経理処理がだんぜんラク
口座を分けておけば、事業用口座の方だけの入出金を全て経理処理と連動させることにより、経費や売上の計上漏れがなくなります。
また、プライベート口座と分けないで、経理処理と連動させてしまうと、経費でない出金や、売上でない入金を間違えて計上してしまう可能性もあります。
そうすると、脱税になったり、逆に税金を払いすぎたりしてしまうこともあります。
これは恐ろしいですね(;゚ロ゚)
そして、なんといっても、口座を分けておけば、経理処理にかける時間を短縮できるので、その分浮いた時間を、仕事やプライベートに宛てることが出来るのがいいですね。
事業資金を生活費に使ってしまわないように
事業用口座とプライベート口座を分けないと、来月の経費分や税金分を、生活費に使ってしまっても、一見してわかりません。
本当に生活に必要な費用でしたら、口座を分けようが分けまいが使うものなのでそれほど問題はありません。
でも、ギャンブルや投資、遊興費などで、事業用資金を使い込んでしまうと廃業まったなしです!
これはさっきよりも恐ろしいですね(;゚ロ゚)
ちなみに、僕も税金支払のための資金を投資に回してしまい、失敗してしまったことがあります・・・・皆さんも気をつけましょう
ギャンブル・投資・遊興費はやるにしても、あくまで生活用の貯金から支出すべきであって、事業用の資金からは絶対に支出しないようにする必要があります。
そこで、事業用口座とプライベート口座を分けておけば、最悪ギャンブルでプライベート口座のお金が減ってしまったとしても、事業を継続することはできるので安心です。
経営状態を常に把握できる
個人事業主のみなさんは、毎日ではなくても毎月毎に遅れずに経理処理をしていますか?
毎月経理処理をしていれば、常に売上や経費の変動、事業資金の残高が明確にわかるので、経営方針にすぐに反映させることが出来ますね。

ただ、そうはいっても忙しいし、面倒なので毎月遅れずにはできないよ
そういう人もいるんではないでしょうか?
実は僕もそうです。領収書も貯めてしまっていますし、売上の仕訳も3か月毎くらいにまとめて行っています。
ただそうするとリアルタイムでの経営状態がわからないんですよね・・・
それでも、事業用口座とプライベート口座を分けておけば、キャッシュフローだけは口座履歴を見れば、一目瞭然なので、細かい数字はわからなくても、リアルタイムでの経営状態が把握できるようになるんです!
これは、事業を経営していく中で大きなメリットだと思います。
複数の事業用口座を用途によって使い分けるのがおすすめ
事業用口座とプライベートを分けた方が良いのはわかった
じゃあ事業用口座は1つでもいいのかな?
事業用口座は、
- 売上入金用口座
- 経費用口座
- 事業資金保管用口座
の3つに分けておくと、さらに経理もしやすいし、経営状態の把握もしやすいんだ。
口座残高を確かめるだけで、おおよその売上や経費、運転資金の残高がわかるからね。
個人事業主の事業用口座のおすすめ銀行は?
個人事業主の事業用口座のおすすめ銀行を、①入金用口座、②経費用口座、③事業資金保管用口座のそれぞれ紹介します。
入金用口座のおすすめ銀行
売上入金用口座は、あなたがやっているビジネスの報酬を振り込んでもらう口座になります。
そのため、あなたのお客さんや取引先に、銀行名・口座番号・口座名義を開示することになります。
ですので、売上入金用口座は、お客さんや取引先からの信用性がアップするような銀行口座を作るのがおすすめです。
信用性がアップするような銀行口座とはどのようなものなのでしょうか?
屋号付き口座
通常個人が銀行を開設するときは、個人名義での開設になります。
ただ銀行によっては、個人名の前後に屋号をつけることが出来るんです。
たとえば「第一商店 田中 太郎」みたいにお店の名前をつけられるんですね。
お客さんや取引先にとっては、個人名義だけの口座よりも、屋号がついていた方が、安心するというのはあると思います。
なので、売上入金用口座は屋号付きにするのがおすすめですよ。
なお、入金用口座は、頻繁に出金をするものではないので振込手数料はそこまで気にしなくてもいいと思います。それでも少しでも安くしたいのであれば、ジャパンネット銀行の屋号付き口座を使うのが良いと思います。
ネット銀行で屋号付き口座を作れるところは限られているのですが、ジャパンネット銀行は屋号口座が作れるのでおすすめです。
メガバンク
より信用性をアップしたい人は、ネット銀行ではなくてメガバンクで屋号付き口座を作ることもいいですね。
ただ、メガバンクで屋号付き口座を作るのは、必要書類や審査が結構厳しいです。
三井住友銀行が一番スムーズに作れそうでしたので、私は、屋号付きの入金用口座は三井住友銀行にしています。
経費用口座のおすすめ銀行
経費用口座は、あなたが事業を行う上で必要な様々な経費を支払う口座になります。
経費の中には振込で支払わなければいけないものも多いので、できる限り振込手数料が安い銀行にするのがいいですよ。
僕のおすすめは住信SBIネット銀行です。住信SBIネット銀行は、上手く使えばなんと月15回まで振込手数料が無料になるんです!
僕は、このおかげで、経費の振込手数料が一切かかっていません。
事業資金保管用口座のおすすめ銀行
事業資金保管用口座は、運転資金や税金支払資金を保管しておく口座です。
月々の決まった経費とは別に、突発的な支出、売上減少時の運転資金、所得税や事業税などの税金支払資金を保管しておきましょう。
特に、個人事業主・フリーランスは、サラリーマンと違って、税金が後払いになっています。
キャッシュに余裕があると思って、経費を増やしたりすると、その後の金が払えなくなってしまうケースも多いんです。
税金額は、事前におおよその額を計算して、その分は事業資金保管用口座に入れておきましょう。
なお、税金をできるだけ減らしたい人はこちらの記事をどうぞ!

事業資金保管用口座は、かなりの金額を入れたままにすることになるので、利息の金利が少しでも高いところにするとお得です。
・楽天銀行(マネーブリッジ適用)→0.1%
・あおぞら銀行Bank支店→0.2%
この2つは、他の銀行と比べて利息の金利がなんと100倍~200倍です!
僕も事業資金保管用口座はこの2つを使っています。
個人事業主はまず複数の口座を開設しよう!
個人事業主は、まず事業用口座を開設するのが、最初の仕事と言っても過言ではありません!
事業用口座をプライベート口座と分けて、さらに複数の事業用口座を持つことはメリットだらけです。
もし、個人事業主で、まだ自用用口座を作っていない人がいたら、今すぐに口座を開設しましょう。
また、既に事業用口座を持っている人でも、用途によっていろいろおすすめの銀行があるので、早い内に私用する口座を変えておくと、後が楽になりますよ!
コメント